東京都知事選(7月5日投票)で、日本弁護士連合会元会長の宇都宮けんじ候補を必ず押し上げようと、日本共産党の小池晃書記局長、立憲民主党の福山哲郎幹事長、国民民主党の小熊慎司衆院議員、社民党の吉田忠智幹事長、山口二郎法政大学教授が25日、東京都台東区・上野駅前で宇都宮候補とともに、共同街頭演説を行いました。
小池書記局長は「市民が主役の選挙で野党が一致して宇都宮氏を押し上げる体制になった」と強調しました。
小池知事のコロナ対策について、「東京アラート」を知事選出馬表明の前日に解除し、その後感染者が増加していること、今は何の警戒基準もないこと、五輪延期決定までPCR検査を抑え込んできたことを示し、「都民の命よりも政治的思惑を優先させたと言われてもしかたがない」と批判しました。
コロナ対応で医療体制強化が求められるなかで、小池知事が感染症対応の主力である都立・公社病院を独立行政法人化しようとしていること、都が保健所を71から31に減らしてきたことを批判。宇都宮氏が都立・公立病院の充実を掲げていることを示し、「宇都宮さんで都民の命と暮らしを守り抜こう」と訴えました。
さらに小池書記局長は、宇都宮候補が地下鉄サリン事件の被害者支援や、オレンジ共済事件の解決に取り組んできた経歴に触れ、「弱い立場の人に寄り添い巨悪に立ち向かってきた人。反対に権力にすり寄り、公約違反を繰り返し、虚飾の階段を上りつめてきた小池知事から、今度こそ都政をチェンジさせよう」と呼びかけました。
福山氏は「『自粛から自衛』と自己責任を強いる小池知事でなく、弱者に寄り添う宇都宮さんを」、小熊氏は「宇都宮さんを応援したい一心で来た」、吉田氏は「PCR検査を遅らせてきた小池知事ではだめだ」、山口氏は「パフォーマンス政治はもうたくさんだ」と訴えました。
宇都宮候補は、東京でPCR検査が十分実施されなかった要因に保健所削減があると指摘。
検査の遅れで重症化し、亡くなる人が相次いだ小池都政のコロナ対策は「大失態だ」と批判し、「都民の雇用、生活、住まい、命を守る都政を確立したい。自己責任ではない社会的連帯を重視する都政の実現を」と力を込めると、聴衆から大きな声援と拍手が湧き起こりました。
(2020年6月26日付「しんぶん赤旗」より)