東京都知事選(7月5日投開票)で広範な市民と日本共産党などの野党が支援する日本弁護士連合会元会長の宇都宮けんじ候補は27日、各地での演説や候補者討論会で支持を訴えました。
宇都宮氏は、調布駅前では都議補選に立候補した共産党の田中とも子候補(北多摩3区)、高幡不動駅前では清水とし子候補(日野市)とともに街頭に立ちました。
両駅前では共産党の小池晃書記局長、社民党の福島みずほ党首、文部科学省元事務次官の前川喜平氏も応援に入りました。
駅前の広場やバスロータリーの歩道では多くの人が真剣に演説を聞き、「頑張れー」の声援も飛びました。
宇都宮氏は「コロナ危機で自己責任社会の脆弱性があらわになっている。住民の命や暮らしを優先する都政、社会的連帯、支え合いを重視する都政を確立したい」と強調。「選挙戦の主人公は有権者であるみなさんだ。支援の輪をもう一回り、二回り広げていただきたい。一緒に都政を変えよう」と呼びかけました。
小池書記局長は、小池百合子都知事が東京五輪延期決定までPCR検査数を抑えたこと、また「東京アラート」解除翌日に知事選立候補を表明したことを挙げて「コロナ対策よりも自分の選挙を優先したと言われても仕方がない」と批判。
「パフォーマンスだけの政治を終わりにしよう。誠実に都民のことを考える人を都知事に」と強調しました。
小池氏は、歴代都政が多摩地域の保健所を17カ所から7カ所に大幅に減らし、さらには都立・公社病院を独立行政法人にし、民営化に近づけ、都の財政支出削減を狙っていることを批判。
都知事選で宇都宮けんじ候補、都議補選で田中とも子候補、清水とし子候補を勝利させ、保健所を増やし、都立・公社病院をさらに発展させる都政に変えていこうと訴えました。
学校 自由でのびのびとした場に
前川喜平氏は、新型コロナ感染拡大で長期間の一斉休校を行った政府・都の対応を「生徒の健康被害が大きくなった。安倍首相や小池知事の対応は間違いだった」と批判。人権を守ると訴える宇都宮候補について「知事になった暁には、学校が自由でのびのびとした場になる」と訴えました。
田中都議候補はコロナ危機のもと「都の財政を使って暮らし、営業を成り立たせる仕事をさせてほしい」と強調。
「減らされた保健所を復活させたい」「みなさんの願いを託して」と訴えました。
清水都議候補は日野市での保健所の整備や少人数学級の実現などの政策を紹介。
「今回の選挙は、市民と野党の共同で都政を転換するとともに安倍政権を倒すためのたたかいだ。必ず勝たせて」と呼びかけました。
調布駅前では立憲民主党の山花郁夫衆院議員、高幡不動駅前では同党の大河原雅子衆院議員も、宇都宮氏と、田中、清水両氏への支援を訴えました。
(2020年6月28日付「しんぶん赤旗」より)