東京都知事選(7月5日投開票)の宇都宮けんじ候補は29日、都立駒込病院(文京区)前で、都立・公社病院の果たす役割について、「駒込病院を守る会」メンバーと医師の谷川智行日本共産党都副委員長から説明を受けました。
都立・公社病院をめぐっては、小池百合子知事が3月に、2022年度内に独立行政法人化する方針を決定しています。
宇都宮候補は緊急政策として、都民の命を守るため独法化は中止し、これまで以上に拡充強化を図ることを挙げています。
守る会の福手ゆう子さんと高畑久子さんは、都立・公社病院のコロナ対応で確保した777床中94床を同病院が担い、中国湖北省武漢市から政府が派遣したチャーター機の第1便で帰国した日本人のうち、体調不良を訴えた人に真っ先に対応してきたと述べ「普段から感染症対策の訓練をしているからすぐ対応できた」と話しました。
福手氏は独法化について、都の直営から民営化に近づくことで採算性が求められ、患者の自己負担が増え、職員の賃金が下げられると訴え。
「これまで医療に効率性を求めてきたことがコロナを深刻化させた。都立病院は都民の命のとりでです。署名活動で地域の人から『病院を守る運動をしてくれてありがとう』と声をいただきます」と話しました。
宇都宮候補は「この問題は私の重要課題の一つです。小池知事は独法化を進める立場。都立・公社病院は、都民の命や健康を守る役割を果たしている」とこたえました。
この日、守る会の呼びかけた署名に、ペンを走らせる人の姿が見られました。
(2020年6月30日付「しんぶん赤旗」より)