東京都知事選挙と都議補欠選挙の結果について

日本共産党東京都常任委員会は7日、都知事選・都議補選の結果を受けて、声明を発表しました。
声明の全文は以下のとおりです。

東京都知事選挙と都議補欠選挙の結果について

2020年7月7日 日本共産党東京都常任委員会

一、7月5日に投開票がおこなわれた東京都知事選挙で、広範な市民と野党の共闘候補として奮闘した宇都宮けんじ候補は、大健闘しました。勇気を持って出馬された宇都宮けんじ候補が勝利できなかったことは残念ですが、都民の命とくらしを守り抜き、都政の転換をかちとるたたかいの前進にとって、今後につながる結果となりました。
 宇都宮候補をご支持いただいたみなさん、同候補の勝利のために、昼夜わかたずご協力くださったみなさんに、心からの敬意と感謝を表明します。本当にありがとうございました。

一、宇都宮けんじ候補は、84万4151票(得票率13・7%)を獲得し、小池百合子候補についで2位となりました。新型コロナウイルスの感染への大きな不安が広がるもとで、選挙活動も多大な制約を受けましたが、宇都宮陣営は、創意・工夫を尽くし、宣伝・組織戦に全力をあげました。
一、宇都宮けんじ候補は、都民の生存権を守り抜く立場を貫き、コロナ対策で、検査と医療体制の抜本的拡充、自粛・休業は補償と一体の対策をとることなど、緊急で具体的な対策を次々と提起する点でも、都立・公社病院を守り、保健所の拡充を強力に求めるなど、医療と福祉に手厚い都政への転換をはかる点でも、カジノ誘致の中止とともにポストコロナを展望して社会的連帯の精神で支え合う東京を示す点でも、論戦をリードし、都政の進むべき方向を明瞭に示しました。
テレビ論戦が一度も行われないという異常な選挙戦のなか、小池都知事が、パフォーマンスと「自分ファースト」の立場に終始し、感染拡大に対し完全に無策であることなどへの批判の強まりに対し、宇都宮けんじ候補の正直・公正の弁護士としての政治家像の浸透と相まって、宇都宮候補の訴えに対する強い共感の手応えを実感させるたたかいでした。

一、市民と野党の共闘が、都知事選を通じても発展したことは、今後につながる大きな成果です。日本共産党、立憲民主党、社民党、新社会党、緑の党の支援とともに、小沢一郎氏、平野博文氏ら国民民主党の国会議員の応援が広がり、野田佳彦前首相、岡田克也前副総理もマイクを握りました。前川喜平元文科省事務次官の応援など多くの文化人・知識人の方々にも支援の輪が広がりました。25の小選挙単位のすべてに共闘の体制がつくられ、力をあわせてたたかい抜くことができました。これらの共闘のたたかいの中で、連帯と信頼の絆が広がったことは今後に生きる財産であり、さらに発展させてゆく決意です。

一、党東京都委員会や党都議団としても全力を尽くしました。小池都政の問題点を明らかにするとともに都政転換の方向を示す「アピール」を発表し、「東京民報」号外(全戸配布ビラ)の発行、ネット・SNS対策の強化をはじめ宣伝・広報活動を強化しました。また、全都の後援会員・ニュース読者への協力を呼びかけながらの対話・支持拡大の推進をはかりました。過去の選挙戦での運動量を超えて進むためには、世代的継承の努力を含め、自力の拡大・強化の必要性が改めて浮き彫りになりました。

一、今回、都知事選挙と同時に4つの都議補選(日野市、北多摩3区=調布市・狛江市では日本共産党の公認候補、大田区、北区では立憲民主党の公認候補)がたたかわれ、そこでは各候補を相互支援し、さらに広く共闘体制を確立し、たたかったことも重要でした。各党の本気の共闘の姿は、無党派層・他党支持層をはじめ広範な支持や共感につながり、日野市・北多摩3区では過去最高票を獲得しました。

一、東京都委員会は、今度の都知事選挙、都議補欠選挙の結果を大いに確信にし、宇都宮候補、都議補選候補が掲げた公約・政策の実現、希望ある新しい政治への転換のために、力を尽くします。来たる総選挙や1年後の都議選でのさらなる躍進を展望し、要求実現のたたかいや市民と野党の共闘を発展させ、また首都・東京で強く大きな党の建設へ新たな前進を開始する決意です。ひきつづくご支援・ご協力を心からお願いします。

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