日本共産党の宮本徹衆院議員は26日放送のBS朝日番組「激論!クロスファイア」に出演し、全国各地で感染が再拡大している新型コロナウイルスへの対応などについて各党議員らと議論しました。
感染拡大の現状と政府の対応について宮本氏は、感染の確認が相次ぐ東京・新宿区のPCR検査スポットで陽性率が3割を超えている実態を指摘。
「市中感染が広がってきているのは間違いない事態だ。国民にどのように感染防止を呼びかけるのか、安倍首相が国会に出てきて説明するべきだ」と主張しました。
立憲民主党の長妻昭代表代行は、機動的な検査体制の拡充と業種や地域などを限定した休業要請など早急の対応を要求しました。
PCR検査の数が伸びない理由を問われた自民党の片山さつき参院議員は、「(検査能力は)今の1日3万件で収まるとみている」などと発言。
宮本議員は「新宿区のPCR検査スポットは1日あたりの検査能力は最大200件を想定していたが、この間は毎日200件超え、能力の限界を超えて検査を続けている。症状のある人を検査している今の基準でも検査能力は足りていない」と批判しました。
また、医療体制について「自宅療養や入院療養調整中など、病院あるいはホテル療養にもたどり着けない人が増えている」と療養施設が不足している現状を指摘しました。
感染が拡大する中で政府が強行した「GoToトラベル」キャンペーンも議論に。
宮本議員は、安倍政権が同キャンペーンは「感染拡大の収束の後に実施する」と閣議決定をしたことに触れ、「収束してないじゃないか」と矛盾を指摘。
「地方は都市部に比べて医療体制が脆弱で、感染拡大は命の問題になる。感染が広がる中での実施は正気の沙汰じゃない」と批判しました。
長妻氏も同キャンペーン強行は明確な閣議決定違反だとして「内閣の全体の大きな責任になる」と述べました。
(2020年7月28日付「しんぶん赤旗」より)