東京都千代田区の石川区長が高級マンションを一般公募されない「事業協力者」枠で購入していた問題で、区議会臨時会は27日、石川氏を偽証や、正当な理由のない証言拒否で東京地検に刑事告発することを日本共産党、自民党、「立憲民主党新生ちよだ」などの賛成多数で可決しました。
都民ファーストの会、公明党などは反対しました。
この問題は、三井不動産の子会社が区の容積率緩和制度を使い建設した高級マンションで、地権者や得意客に提供される「事業協力者住戸」の1戸を、石川氏が妻と次男との共同名義で、1億1,890万円で購入していたもの。
区議会企画総務委員会(百条委員会)が6月に行った証人尋問で石川氏は「事業協力者住戸とは知らなかった」、「(そのことを三井不動産側に)知り合いを通じて確認した」と証言しながら、「知り合い」の氏名を明らかにすることを拒否しました。
同委員会は7月8日、三井不動産側が「(石川氏側からの)問い合わせはなかった」と回答したことなどを挙げ、石川氏の刑事告発を求めていました。
討論で共産党の飯島和子区議は、石川氏の妻と次男が同マンションを内覧した直後、事業協力者住戸と表示変更された事実を示し、「三井不動産側から便宜を図ってもらったことは明白」と強調。公平公正であるべき街づくり行政を区民の手に取り戻すため、真相解明が求められている」と述べました。
(2020年7月29日付「しんぶん赤旗」より)