宮本徹衆院議員が申請
国立公文書館はこのほど、日本共産党の宮本徹衆院議員が閲覧申請していた2006年の「桜を見る会招待者名簿」を初めて開示しました。名簿の整理番号「60」で始まる招待者の備考欄には「総理」との記載があり、06年の招待者区分「60」は“首相推薦枠”であることが判明しました。
開示された名簿は小泉純一郎政権だった06年に内閣府が作成した「桜を見る会」の招待者名簿です。整理番号「60」には「総理」、「65」には「官房長官」、「66」には「官房副長官」とそれぞれ記載され、招待者一人ひとりの氏名、役職、住所などが記されていましたが、国会議員などの公職者以外の氏名や役職はほとんどが黒塗りになっています。
前年(05年)の「分野別招待者数」の整理番号「60」にも「総理大臣」と記載されていました。
首相推薦枠をめぐってはマルチ商法で被害者を出したジャパンライフ元会長が受け取ったとされる同会の招待状(15年)に「60」の記載があり、宮本氏ら野党が昨年の臨時国会などで安倍晋三首相が推薦したのではないかと追及していました。政府は資料がすでに廃棄されていることなどを理由に調査を拒否してきましたが、今回開示された名簿から安倍首相が推薦した可能性が一層濃厚になりました。
整理番号の下4桁についても、開示された名簿から、1番から順番の「通し番号」になっていることがうかがえます。このため、19年の首相推薦枠は4000人以上にのぼるとみられます。
国会で説明を
宮本徹議員の話 05年、06年と続けて『60』番が総理枠であることが判明し、19年も安倍首相の妻・昭恵氏の友人は全て『60』番であり、『60』番が代々総理枠である可能性が真実味を持つことになった。国会で総理は説明すべきだ。
(2020年8月21日付「しんぶん赤旗」より)