【世田谷モデル】PCR検査:介護職員など継続検査 実施5倍超へ

新型コロナウイルス感染症の拡大防止のためにPCR検査数を大幅に増やす「世田谷モデル」を示している東京都世田谷区は24日、発熱などの症状のある人や濃厚接触者に実施している現行のPCR検査に加え、新たに介護施設職員などに継続的に検査を実施する、同モデルの具体策を明らかにしました。

区は現在、PCR検査を1日約300人実施していますが、今回の措置で1600人へと5倍超に拡大。

その内訳は、

▽有症者や濃厚接触者に実施している1日約300人を600人へと倍加
▽社会的インフラを維持するために、介護事業所や保育所などの職員に対し「社会的検査」と位置づけ、1日1000人程度

を見込んでいます。

現行の検査を1日600人に増やすため、保健所と区医師会が行うPCR検査センター内に、12時間で500検体を分析できる機器を導入し、結果が出るまでの時間を短縮させます。

社会的検査の対象は、介護事業所職員約1万人、保育園(約1万人)と幼稚園(約1千人)の職員、特養ホーム等の施設入所予定者の3ケースを想定。今回は介護事業所職員に先行実施します。

社会的検査は、保健所に新たな負担を強いることは難しいため、民間へ委託します。
費用は、寄付金、国や東京都への財政支援を求めます。

保坂展人区長は会見で、社会的検査の意義について「介護現場から要望も上がっている。事態が深刻になる前に症状のない感染者をピックアップし、クラスター防止、地域拡大の防止効果がある」と述べました。

(2020年8月25日付「しんぶん赤旗」より)

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