東京都府中市が発注した公共工事をめぐる官製談合事件で、「府中市官製談合を追及する市民の会」は31日、「市政で最大級の不祥事。1月には市長選があったにもかかわらず、市民に何も知らせなかったのは許されない」(甲田直己共同代表)として、高野律雄市長に公開質問状を提出しました。
この事件は、市発注の公共工事2件の入札情報を漏らしたとして6月、同市参事の塚田雅司被告(58)が官製談合防止法違反罪で、自民党市議だった村木茂(73)、臼井克寿(44)=ともに辞職=両被告と市内土木業者3人が公契約関係競売入札妨害罪で、それぞれ逮捕、起訴されたもの。
村木被告は、あっせん収賄の罪でも起訴されています。
塚田被告は昨年9月、秘密を漏えいしていたことを副市長に報告しましたが、市は塚田被告らが逮捕されるまでその事実を公表していませんでした。
その間に行われた1月の市長選では、村木被告は高野市長の選対本部長を務めていました。
公開質問状では、
▽塚田被告が秘密漏えいを市に報告した際、村木、臼井両被告の氏名も報告していたか
▽漏えいの事実を隠して市長選に臨んだ責任
▽市が事件を受け設置した「官製談合再発防止対策検討委員会」(市幹部で構成)に外部の学識経験者や市民を加えるか
などをただしています。
(2020年9月1日付「しんぶん赤旗」より)