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質問する山添拓議員=3日、参院予算委(「しんぶん赤旗」提供)
日本共産党の山添拓議員は3日の参院予算委員会で、新型コロナウイルスの新規感染者数が減ると、検査数も減少傾向になることを示し、感染を抑制するために、無症状者を含めた幅広い検査を行うよう主張しました。
加藤勝信厚生労働相は「感染を早期発見し、抑えていくのは基本。しっかりやっていく」と述べました。
山添議員は、東京都新宿区のPCR検査スポットの検査実績を提示(下のグラフ)。
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新宿区における行政検査全体の月別の受信者・陽性者・陽性率(「しんぶん赤旗」より)
同検査スポットでは、6月に1,829人が受診(陽性率20.8%)、7月に感染が急拡大すると4,642人が受診(陽性率25.9%)しましたが、8月は検査数が大幅減少し、15日までに1,191人が受診(陽性率19.1%)と4分の1になっています。
山添議員が検査状況についてただすと、参考人として出席した東京都医師会の尾﨑治夫会長は「2ケタの陽性率が続いている。検査数は増やした方がいい。引き続き気を抜かずにやっていく必要がある」と主張。病院などへの検査機器の整備を促進するよう強調しました。
山添議員は、7月の感染拡大が軽症者や無症状者が感染リンクをつないで起こったことをあげ、「無症状者を含めていま検査を徹底しなければ、見えない感染が続く」と指摘。
無症状者を含めて幅広い検査を行おうとすれば予算規模も大幅に膨らむとして、政府が自治体負担分を含めて十分な財政保障を行うよう求めました。
加藤厚労相は「地方公共団体が、予算がないから検査できないということがないようにしたい」と答えました。
(2020年9月4日付「しんぶん赤旗」より)