1923年9月の関東大震災直後、被災者救援中だった労働組合の青年幹部らが亀戸警察署に連行され、虐殺された「亀戸事件」の97周年追悼会が6日、東京都江東区で開かれました。主催は同実行委員会。
事件は当時、産業の先進地だった亀戸地域で、活発な労働運動をつぶすために、天皇制政府が大震災の混乱に乗じて仕組んだもの。
日本共産青年同盟(共青)初代委員長の川合義虎や、平沢計七ら南葛地域の労組幹部の10人が軍隊の銃剣で惨殺されました。
追悼会は、犠牲者追悼の石碑が建立されている亀戸・赤門浄心寺で毎年開かれてきましたが、今年は新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、関係者のみで行われました。
犠牲者の遺影などの前に、実行委員と来賓ら15人が献花しました。
一同の黙とうののち、東巨剛(ひろたか)実行委員長は「この10人は日本ファシズムが侵略戦争を開始しようとする中で殺された。この事件を絶対に忘れず、自民党政権が企てる平和憲法改悪の動きを、芽のうちに摘み取っていく決意を新たにしたい」と語りました。
日本共産党のあぜ上三和子都議は「この権力による暴挙を決して繰り返させない。そのためにも、反動的政治を進める自民党政治を市民と野党の共闘で大本から変えるため、全力を尽くします」とのべました。
共青の後身、日本民主青年同盟の青山昂平中央常任委員は「先輩方の生き方を引き継ぎ、希望ある未来を青年自らの力で切りひらく決意です」と話しました。
参列できなかった一般の人向けに、追悼会を撮影した動画が後日、YouTubeで公開される予定です。
(2020年9月6日付「しんぶん赤旗」より)