日本ジャーナリスト会議(JCJ)は8日、優れたジャーナリズム活動を表彰する今年度の第63回「JCJ賞」の大賞に「しんぶん赤旗」日曜版の「安倍晋三首相の『桜を見る会』私物化スクープと一連の報道」を選び、発表しました。
記事詳細⇒「赤旗」日曜版「桜」報道にJCJ大賞/私物化追及 政権の本性明るみに
日曜版2019年10月13日号を皮切りに、各界の功労者などを税金で招待する首相主催の「桜を見る会」で、安倍首相の地元山口県から数百人の後援会員を大量招待していた事実をスクープ。
参加者の証言をもとに、安倍事務所が取り仕切り、高級ホテルで開いた前夜祭に山口県の参加者を招待し、税金でもてなした疑惑を告発しました。
大賞の授賞理由としてJCJは「この記事を契機に(日本共産党の)田村智子参院議員が国会で追及し、『桜』疑惑が一気に国政の重大課題に浮上。地道な調査報道を重ね、安倍政権の本性を明るみにしたスクープは国政、メディアに大きなインパクトを与えた」と評価しました。
「赤旗」が大賞を受賞したのは、今回が初めてです。
近年では2014年に「『ブラック企業』を社会問題化させた一連の追及キャンペーン報道」(日曜版)、2018年に「米の核削減、日本が反対 核弾頭の最新鋭化も促す」(政治部、外信部)がJCJ賞を受賞しています。
今回のJCJ賞受賞作は、三上智恵「沖縄スパイ戦史」、吉田千亜『孤塁 双葉郡消防士たちの3・11』、赤木雅子・相澤冬樹「森友問題で自殺した財務省職員の遺書の公開」、北海道放送「ヤジと民主主義~小さな自由が排除された先に~」の4点です。
(2020年9月9日付「しんぶん赤旗」より)