東京都の小池百合子知事が新型コロナ対策でPCR検査能力を1日1万件目指すと公表した際に、根拠となる都の検討文書が存在しないとしていたことが29日、明らかになりました。日本共産党の大山とも子都議が同日の都議会本会議で追及しました。
小池知事は5月22日の会見で、新型コロナ対策のロードマップを発表。「1日1万件」のPCR検査をめざすと説明していました。
大山氏は、検討経過や決裁文書などの開示請求をしたところ、小池知事名で28日に「不存在」との通知が来たと指摘。「知事が表明したPCR検査『1日1万件』という自標は、いつ、どこで決定したのですか。なぜ検討経過などの公文書が存在しないのですか」と迫りましたが、小池氏は答弁しませんでした。
小池知事は、2017年8月に築地市場を豊洲新市場に移転する基本方針を発表した際の記者会見でも、知事と顧問団が密室で決めたのではないかの質問に「AI、人工知能、つまり私が決めた」と無責任な発言を行っています。今回、都民の命を守る重要方針を決めた際の公文書もないとしていることに、批判の声が出ています。 (岡)
(2020年10月1日付「しんぶん赤旗」より)