AHQ協議会は、カジノ構想を打ち上げた石原慎太郎知事(当時)が2011年に設置し、特区計画を検討している官民連携組織です。
都は12年度以降、毎年カジノ誘致の調査報告書を作成、臨海副都心青海地区を候補地に絞りこんでいます。都幹部がカジノ業者6社と17回も面会していたことが本紙報道(9月16日付)で判明。しかし小池知事はIRについて「検討中」と言い続けています。
また、築地市場跡地を含む臨海部を再開発する「東京ベイエリアビジョン」を検討している都の官民連携チームは昨年10月、臨海副都心にIR・MICE整備を提案。チームには民間代表として三井不動産、三菱地所、住友不動産、森ビルの4社が参加しています。
今回、AHQ特区次期計画の検討組織でも会員の提案を受けて、カジノ誘致を検討する―という仕掛けが判明しました。
小池知事は”情報公開は都政改革の1丁目1番地”と公言してました。しかし、今回も小池知事名で開示した公文書は黒塗りだらけです。
都幹部から「海外のカジノ大手はコロナ禍で売り上げが激減し、日本進出をためらっている」「都民のコロナ感染が広がっているのに、3密のカジノに執着するのは問題だ」の声が上がっています。(岡部裕三)
(2020年10月20日付「しんぶん赤旗」より)