東京都千代田区の石川雅己区長が区の容積率緩和制度を使って建設された三井不動産子会社の高級マンションを、一般公募されない優先枠で購入していた問題で、区議会企画総務委員会(百条委員会)は26日、同社の取締役を証人喚問しました。
石川氏の妻と次男が2015年11月に同マンションのモデルルームを内覧し、アンケートに購入の意向を表明した直後、三井側が「事業協力者住戸」と変更。その後、石川氏は、妻と次男との共同名義により1億1890万円で購入していました。
喚問で同社取締役はマンションの内覧について、石川氏から資料請求があり、案内状を送ったと明らかにしました。
石川氏を事業協力者とした理由はについて、「購入の意欲が高く、資金面の裏付けもあったため」と説明。一方で、日本共産党の木村正明区議の尋問に「(資金面の裏付けがあっても)誰でも事業協力者とするわけでなく、販売戦略に応じて決定する」と答えました。
木村氏は、三井側が区の容積率規制緩和制度を使って建設した同マンションを、石川氏側に優先的に提供したのは問題だと指摘しました。
同委員会はまた、石川氏を再度喚問することを決めました。
(2020年10月27日付「しんぶん赤旗」より)