収容者”仮放免 仕事できない”
日本共産党の山添拓参院議員は27日、茨城県牛久市の東日本入国管理センターを訪れ、難民申請中などで国外退去できない外国人の長期収容に対し、人権侵害の訴えが起きている問題を調査しました。利根川英雄、加川裕美両党市議、藤野保史衆院議員秘書らが同行しました。
山添氏らは、吉村真弘所長らの案内で収容施設内の監視室、診療室などを視察しました。27日現在の収容人数は102人で、所長は新型コロナウイルスのもと、「密」を避けるため、収容者が仮放免を申請すれば柔軟に許可し、収容数を減らしていると説明しました。
収容者が施設外の医療機関を受診する際など、所長らは収容者に手錠、腰縄をつけ、犯罪者のように取り扱っていることを「逃亡防止のため行っている」と認めました。
山添氏は、収容されて約1年になる男性(36)と面会。強制退去処分に不服を申し立て裁判係争中ですが、仮放免は仕事が禁止されるため、未申請といいます。所長説明と異なり、男性は「周りの人が仮放免を申請しても8~10月はほとんど不許可になった」と話しました。
山添氏は「政府の対応は無責任。コロナで仮放免を増やしても、仕事もできないでどうやって暮らせばいいのか。身元引受人になって支援する人たちの善意に頼っているだけではないか」とのべ、抜本的な対策のため国会で取り上げていきたいと語りました。
(2020年10月28日付「しんぶん赤旗」より)