感染拡大が急激に進む
日本共産党の宮本徹議員は13日の衆院厚生労働委員会で、新型コロナウイルスの感染拡大が急激に進んでいるとして、政府の旅行・外食需要喚起策「GoTo」キャンペーン事業の見直し・繰り延べなどを求めました。
宮本氏は、飲食の場でクラスター(感染者集団)が広がっていると指摘。政府自身が会食での感染リスクが国民に伝わっていないと認めるもとで「GoTo」イートを進めれば感染を加速してしまうとして、「感染が収束方向に向かうまでGoTo事業を繰り延べすべきだ」と述べました。
宮本氏は、在日米軍関係者の同事業利用実態を質問。外務省の河邉賢裕参事官が「特別に把握していない」と答弁したのに対し、「非常に心配だ」と表明しつつ、米軍準機関紙「星条旗」がGoToで米軍人やその家族も「手厚い旅行割引の対象に」「基地外のレストランでより安く食べられるようになる」と報じていると指摘しました。
「新型コロナ対応・民間臨時調査会」の報告書も、3月に感染の急拡大をもたらした欧州からの入国規制が遅れた問題を批判したと指摘。他方で菅義偉首相が「決して遅くはなかった」(11月10日、衆院本会議)と答弁したのには「驚いた」と批判し、遅れの原因と教訓をただしました。
国立感染症研究所の脇田隆字所長は、3月からの欧州からの流入量がかなり多かったため、「クラスター対策が追いつかず、感染拡大に至った」と発言。田村憲久厚労相も「中国のほうに非常に目が行っていた」のは「反省しなければいけない」と表明しました。
(2020年11月14日付「しんぶん赤旗」より)