日本共産党の藤田りょうこ東京都議は11日の都議会厚生委員会で、都が計画している都立・公社病院の地方独立行政法人化をやめるよう求めました。
藤田氏は、都が独法化で「職員の能力、職責、勤務実績を処遇に反映」としていることについて、独法化された各地の公立病院で給与水準が抑制されている事実を示し、「成果主義制度の目的は総人件費の抑制だ」と批判。独法化で一般会計からの運営費繰り入れが引き下げられる可能性はないと言えるのかとただしました。
都病院経営本部の谷田治経営企画部長は「運営費負担金の具体的な計算式は今後の検討課題」と、繰り入れ水準の維持を明言しませんでした。
藤田氏は、都顧問を務めた上山信一・慶応大学教授が大阪府市の独法化病院について「どこまで補助すべきかは再検討の余地がある」と述べ、橋下徹・元大阪市長も「徹底的な改革を断行し、有事の今、現場を疲弊させている」と発言したことを指摘。「新型コロナウイルス感染が広がる中、都立・公社病院の独法化はあり得ない」として医療を充実させるよう求めました。
(2020年12月15日付「しんぶん赤旗」より)