日本共産党の宮本徹議員は12日の衆院予算委員会で、コロナ患者の受け入れの有無にかかわらずに医療機関への減収補填(ほてん)をすることや、大企業の非正規雇用労働者に十分な休業支援金の補償を行うよう迫りました。
宮本氏は、コロナ禍前から厳しい経営だった医療機関が、コロナによる減収で借金を重ねていると指摘。医療機関への危機対応融資は2019年度1247億円だったのが、20年度は1兆1260億円に膨らんでいるとして「減収に見合った支援をしないと先行きが見えない」と指摘しました。
宮本氏は、救急患者から陽性が出たため転送先が見つかるまで救急の受け入れができず、前年同月比1千万円も減収した事例や、空気清浄機やサーモカメラの設置など発熱外来での感染対策費だけで500万円かかった事例などを具体的に指摘。「コロナ患者の受け入れにかかわらず減収補填をしなければ医療機関がつぶれてしまう」と強調しました。田村憲久厚労相は「医療機関の状況をみて地域医療が守れるよう頑張りたい」と述べました。
さらに、宮本氏は、大企業の非正規雇用労働者へ新たに拡大された休業支援金をめぐり、昨春分について厚生労働省が休業前の賃金水準の6割を支給対象とする方向で調整していると報じられていることについて、事実関係をただしました。田村厚労相は「検討している最中」と述べました。
宮本氏は中小企業で働く非正規雇用労働者には休業前賃金の8割が支給されていると指摘。「非正規のみなさんの時給は最賃近くに張り付いている。6割と8割ですごい大きな差がある」と述べ、中小企業の労働者と差別することなく、昨春から8割を支給するよう求めました。
(「しんぶん赤旗」2021年2月13日付より)