東京都の2021年度予算案(一般会計7兆4250億円)を審議する都議会第1回定例会が17日開会(3月26日まで)し、小池百合子知事が施政方針を発表しました。
小池知事は「新型コロナウイルスの新規陽性者数は減少傾向だが、医療提供体制の逼迫(ひっぱく)は長期化している」として都民に協力を求め、都の具体策について「補正予算案を編成している」と述べただけで、PCR検査や医療機関への支援、都民・事業者への補償、保健所体制には一言も触れませんでした。
都政の「構造改革」で「都政のサービスの質を高める」と表明しましたが、その鍵はデジタル化だとするだけ。「国際金融都市」づくりの加速や、住民を追い出す幹線道路「特定整備路線」の整備を進めると述べました。
東京五輪については「安全安心な大会実現の準備にまい進する」と発言。森喜朗大会組織委員会会長の女性蔑視発言には言及しませんでした。
都庁前行動 「暮らし・営業守れ」
都庁前では同日、東京地方労働組合評議会、都民要求実現全都連絡会、東京社会保障推進協議会が開会日行動に取り組みました。
東京地表の荻原淳議長は「都予算案は都立・公社病院の独立行政法人化や大型道路に莫大(ばくだい)な支出を行うもの。暮らし、事業者の営業を守る都政に変えよう」と訴えました。
日本共産党の原のり子都議が連帯あいさつしました。
(「しんぶん赤旗」2021年2月18日付より)