感染抑止 都の責任で
検査拡大など「五つの提案」
日本共産党の原のり子東京都議は24日の都議会代表質問で、新型コロナウイルスの感染拡大を抑え込む五つの提案を行いました。
原氏は、小池百合子知事が施政方針表明で、PCR検査にも保健所の体制強化にも触れず、「都民に協力をお願いするだけで、自己責任押し付けの菅政権と変わらない」と批判しました。
提案の第1はPCR検査の拡大です。原氏は、無症状の陽性者を把握することが必要だとして、高齢者・障害者施設、保育園などの定期的検査を求めました。
第2は、保健所体制の抜本的拡充です。原氏は保健師を増員し、感染ルートを追跡する積極的疫学調査を縮小から元に戻すよう提起。また、多摩地区は保健所が7カ所しかないとして、多摩格差の是正を求めました。
第3は、医療機関・従事者への支援強化で、国と都が減収補填を行うよう求めました。
第4は、今年夏の東京五輪を中止し、コロナ対策に全力を挙げることです。
第5は、都立・公社病院の独立行政法人化の中止です。都が新年度、都立病院の看護職員を4人減らすとしていることを批判。職員を増員し、医療体制を拡充するよう迫りました。
原氏はまた、営業自粛要請による損失の補償や協力金の抜本的拡充などを求めました。
小池知事は都立・公社病院の独法化に固執しました。
ジェンダー平等推進を
知事 森氏発言の認識答えず
原のり子都議は24日の都議会代表質問で、森喜朗東京五輪組織委員会前会長の女性蔑視発言について小池百合子知事の認識を問うとともに、ジェンダー平等推進を都政に位置付けるよう求めました。
小池氏が森発言問題について答えなかったため、原氏はジェンダー平等に関わる根本問題であり、許されない女性蔑視発言だと受け止めないのかと再質問しましたが、知事は答弁に立てませんでした。
原氏は「知事にはSDGs(国連が掲げている持続可能な開発目標)に位置づけられているジェンダー平等の具体化を図る責務がある」と強調。
▽4年間で開催ゼロの男女平等参画審議会開催
▽ジェンダー平等推進局の設置
▽同性カップル排除の是正
▽配偶者などの暴力(DV)被害者に対する相談支援センターを多摩地区に設置
▽同性パートナーの人たちの権利を保障するパートナーシップ制度実施を提案しました。
小池氏は「同性カップルについては、当事者に寄りそう政策を展開していく」と答弁。野間達也生活文化局長は、2021年度までに配偶者暴力支援センターを20市区町村で整備する目標だと答えました。
(「しんぶん赤旗」2021年2月26日付より)