日本共産党の米倉春奈東京都議は25日の都議会一般質問で、性暴力である痴漢被害をなくすため、都の取り組みの抜本的強化を小池百合子知事に迫りました。
米倉氏は、党都委員会の痴漢被害実態調査で寄せられた被害者の声を詳しく紹介し、「被害は電車の中や路上、公共施設など公共空間のあらゆる場所に及んでいる」と強調。被害者がうつやPTSD(心的外傷後ストレス障害)、自傷など長期にわたり心と体に重大な打撃を受けながら、多くが声を上げられず、「すきがあるから」と逆に責められる場合もあるとして、「社会認識を変え、支援があると伝えるメッセージを発信すべきだ」と求めました。
米倉氏は痴漢被害者の相談窓口、支援についての情報発信とともに、痴漢被害が多い鉄道路線で女性専用車両の拡大など対応の強化、加害者も被害者も生まないための教育を提起。痴漢被害が絶えない背景には「根強い男性優位社会の影響がある」との専門家の指摘を紹介し、「ジェンダー平等社会へ向けた取り組みを強化すべきだ」と迫りました。
小池知事は、痴漢被害者が「深刻な実態」にあるとし、男女間の暴力は「重大な人権侵害」だと答えました。
(「しんぶん赤旗」2021年2月27日付より)