日本共産党の宮本徹議員は2日、衆院予算委員会で、首都圏4都県で7日が期限となる新型コロナ対策の緊急事態宣言をめぐって、解除ありきではなく、専門家の感染再拡大の懸念を受け止めるべきだと追及しました。
宮本氏は、2月末に6府県で宣言解除した際に正式な記者会見をしなかった菅首相に対し、感染再拡大の防止策を国民に語るべきだったとして「責任感が欠けている」と指摘。
▽専門家らは新型コロナ変異株の拡大を懸念
▽まだまだ感染者数が多い状況―を示し、このまま首都圏で宣言解除すれば「早期にリバウンド(再拡大)する危険が高いのではないか」とただしました。
西村康稔経済再生担当相は「大きな流行にしないよう対応する」と答弁。宮本氏は緊急事態宣言の解除ありきではなく、「年末年始の感染者激増など、失敗を繰り返さないためにも専門家の意見をしっかり聞いて判断すべきだ」と強く迫りました。
菅首相が「(解除の)基準は決めている」などと答えたのに対し、宮本氏は「その基準に変異株の影響を考慮すべきだ」と強調しました。
宮本氏は、2021年度予算案について医療・保健所・検査支援や暮らし・営業支援などの予算が不十分すぎると指摘。深刻な医師不足にもかかわらず、23年度から大学医学部を定員削減するという国の方針に対し、「次のパンデミックで国民の命を守れるのか」とただしました。
田村憲久厚労相は「(都市と地方部の医師数の)偏在を是正して確保していく」と強弁。宮本氏は「新型コロナの経験を生かすべきだ」として抜本的増員を求めました。
(「しんぶん赤旗」2021年3月3日付より)