東京都で15日、新たに175人の感染者が確認されました。7日間連続で前週と同じ曜日の新規感染者数を上回り、週平均の新規感染者数でみても、先週と比べて113.5%と増加。3月に入ってから81.9%(1日)、82.7%(2日)でしたが、その後は100%前後の水準で推移してきました。「下げ止まり」の傾向から、はっきりと増加に転じています。
小池百合子知事は14日、記者団に「下げ止まりならぬ、少し上がってきている」と述べただけで具体策について何も提示せず、「もう一度あらためて皆さま方とコロナ対策にあたっていきたい」と都民の協力を求めるだけでした。菅政権は新たに無症状者に焦点をあてたモニタリング検査の実施を打ち出さざるを得なくなっていますが、小池知事は全く無策という状態です。
都が12日に実施した「専門家によるモニタリング会議」では、「変異株などにより急激に感染の再拡大が起こる可能性がある」「変異株の流行伝播(でんぱ)を徹底的に封じ込めることが重要である」と指摘されました。
しかし、都内での変異株スクリーニング検査は3月に入って減少。国が求める5~10%に及びません。全国の自治体は変異株検査の数を増やしつつある中で、最大の感染拡大地域である東京の検査が減少するとうのは異常な状況です。
(「しんぶん赤旗」2021年3月16日付より)