日本共産党の、あぜ上三和子東京都議は15日の都議会経済・港湾委員会で、都が誘致検討を続けているIR(カジノを含む統合型リゾート)について、「人の不幸を土台にしている上、コロナ禍でカジノ事情も大きく変わっている」と指摘し、検討をやめるよう求めました。
都2021年度予算案ではIR誘致の調査費1000万円を計上。調査費は8年連続で盛り込んでいます。
あぜ上氏が20年度の委託IR調査の状況をただしたのに対し、都港湾局の若林憲担当部長は、国のIR整備基本方針の遅れや新型コロナ感染状況を挙げ「発注を見送っている」と答弁。あぜ上氏は、国が秋元司・元IR担当副大臣(自民離党)の汚職事件を受け、基本方針に事業者側との接触ルールを追加したことに触れ、「わざわざ接触ルールを作らなければならないところに問題がある」と批判しました。
カジノ誘致を目指す長崎県や和歌山県などが決定した実施方針では、約40年間にわたりカジノを実施し、県側の都合で解約した場合の違約金などを明記していると紹介。「カジノ整備と決別し、コロナから都民の命と暮らしを守るため総力を挙げるべきだ」と述べました。
(2021年3月20日付「しんぶん赤旗」より)