参院委
日本共産党の山添拓議員は22日の参院法務委員会で、同性どうしの結婚を認めないのは憲法の「法の下の平等」に反し違憲だとした札幌地裁判決を受け止め、同性婚を法制化するよう求めました。
山添氏が法務省としての対応をただしたのに対し、上川陽子法相は「判決では国の主張が受け入れられなかった」としつつ、全国での一斉訴訟を「注視する」と述べるにとどまりました。山添氏は、「違憲とされたことは重く受け止めるべきだ」と強調しました。
山添氏は、民法や戸籍法が同性婚を認めていないのに対し、判決は、異性どうしと区別するのは「合理的根拠を欠く」と断じていると指摘。判決が「同性愛は精神疾患ではなく、自らの意思に基づいて選択・変更できない」とした一方、政府は裁判で“同性愛者でも異性と婚姻できるから、差別ではない”と主張してきたことをあげ、「この主張自体、差別的だ」と批判しました。
法務省の小出邦夫民事局長は「その通り主張したことはない」「(裁判資料の)文献にこのような記載があると言及した」と言い訳に終始しました。
山添氏は、判決は異性愛者と同性愛者の違いを「性的指向の差異でしかない」と繰り返していると指摘。同性愛者は婚姻に伴う法的利益を得られず、病院での家族面会や付き添い、手術の同意判断ができない問題もあるとして、野党が2019年に共同提出した、同性婚の法制化を求める「婚姻平等法案」を「前に進めるべきだ」と求めました。
(2021年3月23日付「しんぶん赤旗」より)