東京都議会厚生委員会は23日、自民党、公明党などが提出していた「こども基本条例」案について、各種の子どもの権利を明記する修正案を全会派共同で提出し、可決しました。修正された条例案は26日の最終本会議で議決します。
条例案は子どもの権利を「最大限に尊重」とし、可能な範囲内でよいと解釈できるあいまいな規定を持っていました。修正案はこれを削除し、
▽子どもの権利条約の精神にのっとること
▽子どもの生きる権利、育つ権利、守られる権利、参加する権利、学ぶ権利
▽権利侵害を受けた子どもの救済規定
―などを盛り込みました。また、条例施行から3年後に見直しを行う際、子どもの意見を聞く機会を設けるとしました。
意見を表明した共産党の藤田りょうこ都議は、共産党都議団が「子どもの権利を規定する条例が必要」との立場から超党派の勉強会を呼びかけ、参考人質疑や修正案の提案を行ってきたと強調。
「条例、修正案の作成にあたり、子どもの意見を聞くことができていない」と指摘し、子どもの意見を聞き反映することが何よりも重要だと強調しました。
(2021年3月25日付「しんぶん赤旗」より)