志位委員長が会見
日本共産党の志位和夫委員長は25日の記者会見で、新型コロナウイルス感染症の「第4波」が懸念されるもとで東京五輪開催を前提とする聖火リレーの開始への受け止めを問われ、「(五輪は)中止すべきだというのが世界の声になりつつある」と述べ、「安全・安心な大会」の保障がない以上、「中止するかどうかの是非を真剣に検討すべきだ」と主張しました。
志位氏は、米紙ニューヨーク・タイムズ24日付記事がコロナ禍のもとでの「呪われた五輪」開催に疑問を呈したことに言及。英紙タイムズの東京支社長が本紙日曜版のインタビューで「五輪を安全に開催することはもしかしたら可能かもしれませんが、それはギャンブルです。人々の健康や命をギャンブルにかけるべきではありません」と述べたことを示し、「その通りだ。私たちは1月の段階から中止を決断すべきだ、開催ありきで突っ走ってはいけないと言い続けてきたが、政府はそういう検討を行っていない」と批判しました。
その上で、「個別の種目の大会はやっているが、1万数千人ものアスリートが集まるオリンピックのような規模の大会をパンデミック(感染症の世界的流行)のもとで開催したことは、これまで世界で一つもない」と指摘。「開催ありきで、思考停止で突っ走ったら、重大な事態になりかねない。一種のギャンブルに国民の命や健康を賭けるのは政治のやることではない」と強調し、「いまからでも中止の決断を速やかにすべきだし、少なくとも中止するかどうかの是非をテーブルの上に載せて真剣に検討すべきだ」と重ねて主張しました。
(2021年3月26日付「しんぶん赤旗」より)