日本貿易保険(NEXI)が法令違反の外国債券を購入、保有していた問題について、「昨年秋に把握した」との経済産業省のこれまでの説明を覆す、新たな資料の存在が14日、衆院経済産業委員会で日本共産党の笠井亮議員の追及で明らかになりました。
笠井氏は、9日公表のNEXI外部調査委員会(伊藤鉄男委員長)「報告書」では、NEXIから経産省への定期的な報告に、法令違反の海外債券の「保有が記載された資料を提出」との記述があることを指摘し、資料の存在をただしました。
経産省の飯田陽一貿易経済協力局長は、2019年1月に受領した「経営会議」資料で問題の銘柄の保有が記載されていることを認めながら、任意で提出された参考資料にすぎず、「逐一確認する目的で受領していない」との言い訳に終始しました。
笠井氏は「資料を漫然と受け取っていた経産省の監督責任が問われる」と批判。迅速性を欠き、文書主義の原則をおろそかにしてきた一連の対応をただしたのに対し、梶山弘志経産相は、NEXIの「監理の在り方」について検討を行うとともに、経産省全体の「文書主義の徹底」を図ると答弁しました。
(2021年4月16日付「しんぶん赤旗」より)