改憲論議 コロナ便乗は火事場泥棒/参院憲法審 山添拓・吉良よし子氏が批判

発見表明する山添拓議員=28日、参院憲法審査会(写真提供:しんぶん赤旗)

発言する吉良よし子議員=28日、参院憲法審査会(写真提供:しんぶん赤旗)

参院憲法審査会は28日、憲法に対する考え方について各会派による意見表明と自由討議を行いました。日本共産党の山添拓議員は「コロナ危機に便乗して改憲論議をあおるのは究極の火事場泥棒だ」と批判。国民世論が求めない審査会は開催すべきでないと主張しました。

自民党などは、新型コロナ感染症対応などのために緊急事態条項の創設など改憲議論の加速を求めました。山添氏は、感染拡大を招いたのは、憲法ではなく無為無策の菅政権の対応だと批判しました。

緊急事態条項を創設すれば、人権抑圧や政府への異論が封じられる危険があると指摘。開催ありきの東京五輪など事実と科学に基づかない政治を正す上でも「国会審議が極めて重要であり、緊急事態条項は危険で無用だ」と述べました。

また、自民党の改憲による合区解消論について、1票の格差を容認するものだと批判し、「国民の政治参加を等しく保障する選挙制度こそ実現すべきだ」と求めました。

吉良氏は、3度の緊急事態宣言で苦境にある国民の声を代弁し、「必要なのは改憲ではなく、憲法25条など憲法の理念を実現する政治だ」と求めました。

立憲民主党や社民党は、緊急事態宣言の事態を利用し、改憲議論を進めることは容認できないと表明しました。

(2021年4月29日付「しんぶん赤旗」より)

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