コロナ対策逆行 危険にさらさないで
新日本婦人の会(新婦人)は、コロナ感染対策に逆行する東京オリンピックの中止を求めて活動しています。東京では、児童・生徒81万人を観戦に動員する計画撤回と結んで世論を広げています。(笹島みどり)
江東支部は、観戦動員中止を求めるネット署名を呼びかけ、3日間で1万2000人を超えました。同区には有明アリーナなど会場が10施設あり、子どもたちの命と健康を守ろうと訴えています。
署名を提起した、まやさん(34)は小学生2人の母親。「広く知らせて世論を動かしたい。五輪会場が多い江東区から、子どもを危険にさらすなと発信したい」と話します。
同世代のグループLINEで「感染が心配で行ってほしくない」「子どもに持病があるから行かせたくない」との声や「親の意向で生かせないと親子関係に亀裂が生じる」と悩むや声が出ていました。
まやさんの子どもも「外食にも東京の外にも行っていないのに、どうして五輪だけ? 別に行きたくない」。
ママ友らと、動員計画を報じたしんぶん「赤旗」日曜版を読み合い、ネット署名にも取り組もうと話しあいました。区議会に観戦計画中止を求める陳情も提出する計画です。
各支部も自治体への働きかけを強めています。町田支部は10日に観戦計画中止を求める要請書を市長に提出。練馬支部も24日に観戦計画中止と五輪中止の意見書提出を求める要望を区長・教育長に提出しました。
「仮に無観客試合になっても子どもの観戦動員が計画されています。世論を広げて中止に追い込みたい」(沢田シヅ枝町田支部長)、「観戦に行かないと欠席扱いになる。中学だと内申に響くので嫌でも行く子が出てくる。絶対にやめさせないと」(栗原まり練馬支部事務局長)と語ります。
足立や荒川支部でも区長や教育委員会に要請。中野支部ではシール投票に取り組んでいます
前出のまやさんも、「五輪中止は圧倒的世論です。それを無視して強行すれば子どもたちの心は傷つけられる。五輪は絶対に中止にしてほしい」。
(2021年5月26日付「しんぶん赤旗」より)