参院決算委
日本共産党の山添拓議員は24日の参院決算委員会で、建設アスベスト(石綿)被害救済のための補償基金に建材メーカーが加わるために国が力を尽くし、労災認定基準も見直すよう求めました。
山添氏は、建設アスベスト訴訟について「最初の提訴から13年、7割の原告が亡くなった」と指摘。最高裁判決までに、国の責任を認めた地裁・高裁判決は14回におよび、国が規制権限を発揮しなかった違法性は明確だったと述べ、「最高裁を待つまでもなく救済が求められていたことを認識すべきだ」と強調しました。
田村憲久厚生労働相は、「被害者に心からおわびする」と述べました。
山添氏は、補償基金に建材メーカーも加わるべきだとし、省庁の縦割りを超えて国が尽力するよう求めました。
田村厚労相は「与党プロジェクトチームの検討に基づき、関係省庁と連携して対応したい」と述べるにとどまりました。
山添氏は、労災認定をめぐり、「石綿特有のがん、中皮腫では多くて7割程度しか救済されていないという。肺がんは、中皮腫の2倍程度の被害者がいると推測されているが、中皮腫より認定数が少ない」と指摘。「国際的には喉頭がんや卵巣がんも石綿関連がんとされているが、(日本では)労災認定の対象とされていない。認定の在り方を見直す必要がある」と主張しました。
(2021年5月26日付「しんぶん赤旗」より)