日本共産党都議団の和泉なおみ幹事長は7日、都議会第二定例会閉会にあたって、談話を発表しました。内容を紹介します。
五輪中止決断が焦点に
緊急事態宣言が再延長されるなかで、五輪中止決断が焦点になりました。
五輪中止を求める陳情が自民党、公明党、都民ファースト、東京維新の会などの反対で不採択となりました。
政府分科会の尾身茂会長も「今の状況でやるのは普通ではない」と言っていることを、菅義偉首相も小池百合子知事も受け止めるべきです。世論の8割が中止・延期を求めています。変異株が次々見つかり医療体制も深刻さを増しています。
五輪は中止し、コロナ対策に集中する決断をするよう引き続き知事に求めていきます。
「もう限界」という声に寄り添い、事業者への補償を
小池知事は「補償が必要だという認識があるのか」という質問に答えませんでした。
「もう限界」という声に寄り添い、協力金支給の遅れに対し、手続きの簡素化、柔軟対応を行うことを求めました。営業と雇用を守り、明日への希望が持てるように都は総力をあげるべきです。
検査の抜本的拡充、ワクチン接種促進は緊急課題
共産党が繰り返し求めた検査拡充がようやく進み始めましたが、不十分です。いつでも誰でも、何度でも、無料で検査を受けられること、福祉・医療施設での社会的検査を増やすことを求めました。
ワクチン接種では医療従事者への接種の遅れの改善、全世代の希望者全員への接種を求めました。
くらし支援を提案し、前進も
「生理の貧困」対策を求めた共産党の質問に、都が深刻な問題だと認め、都立7学校で生理用品をトイレに配備しており、9月からの全校実施を目指していると答えました。
パートナーシップ条例創設の請願が趣旨採択されました。共産党は早期実現に全力を尽くします。選択的夫婦別姓の国会審議推進を求める意見書も全会一致で採択されました。
共産党が提案した子どもの国保料ゼロ円条例が自民、公明、都ファの反対で否決されましたが、引き続き負担軽減に取り組みます。
連続躍進の力で認可保育園増設が前進
保育充実署名がこの8年間で63万人を超えています。自民、公明、都ファの反対で請願が採択されたことはありませんが、保育予算を6倍にするなど前進してきました。共産党が2013年に躍進して提出した用地費補助条例案は認可保育園増設に一石を投じたものです。
小池知事は待機児が1000人を切ったと言いますが「隠れ待機児」を入れると1万人を超えるのが実態であり、直視すべきです。
知事の専決―自・公・都ファにも責任
小池知事は昨年度で6回、今年度2カ月でも補正予算を専決処分しています。今年度だけでも1兆156億円。共産党は6会派共同で専決でなく臨時議会を開くよう求めましたが、小池知事は耳を貸しません。これを容認している自民、公明、都ファにも重い責任があります。
都議選3回連続躍進へ全力
都議選ではコロナから都民の命と暮らしをどう守るのかが問われます。共産党は▽ケアに手厚い▽福祉・暮らし第一▽ジェンダー平等と個人の尊厳を大切に▽平和な東京―の四つのチェンジを掲げ3回連続躍進へ全力を尽くします。
(2021年6月8日付「しんぶん赤旗」より)