衆院委
日本共産党の畑野君枝衆院議員は9日、文部科学委員会で東京五輪・パラリンピックの選手らが治療、入院等を行う「指定病院」についてただし、東京都以外の20病院の確保が進んでいない実態とコロナ対応の危うさが浮き彫りになりました。
指定病院の確保状況について、組織委員会の布村幸彦副事務総長は「都外20カ所の病院と調整をすすめている段階」と答弁。依然、確保にいたっていないことがわかりました。
畑野氏が「選手がコロナに感染した場合、指定病院以外にいくのか」と問うと、布村副事務総長は「各自治体の入院調整の仕組みの中で対応することが基本」と答弁。指定病院以外での対応となるだけでなく、収容する病院を事前に確保せず、発症した時点で地域の保健所の判断によって対応するという、危うい実態が判明しました。
畑野氏は、丸川珠代五輪担当相が大会ボランティア7万人に新型コロナウイルスワクチン接種をすすめるとした発言の裏付けについて問いました。
丸川氏は「実務的なことをいま検討してもらっている」と発言の根拠の乏しさが判明する一方、布村氏は「ワクチン接種については、いただいている特別な枠(IOCからの2万人分)以外にも大規模接種会場などを活用できるかも含めて検討している」とするなど、国や自治体頼みの考えを示唆しました。
畑野氏は「大会まであと44日。こういう状況で本当に五輪をやるのか。早く中止を決め、開催ありきでない検討をすべきだ」と指摘しました。
(2021年6月10日付「しんぶん赤旗」より)