東京五輪・パラリンピック期間中に大型スクリーンで中継するライブサイトやパブリックビューイング(PV)が、都内29自治体39カ所において計画中である一方、9自治体で中止を決めるなど、矛盾が広がっていることが本紙調査で分かりました。
「大会の感動と興奮を共有する場」として設置されるライブサイト・PVは、都と組織委員会が共催する代々木公園(パラリンピックのみ)、井の頭公園など都内6カ所で開催予定のものがあります。今回明らかになったのは、これとは別に都内の市区町村が独自に計画、検討中のものです。
ライブサイトやPVについては、コロナ感染症の専門家から「人流を促す危険がある。やめるべきだ」との指摘が相ついでおり、都民からも批判の声が上がっています。
港区立芝公園では毎日2千人規模のライブサイトを計画。大田区では区総合体育館に800人を集めるほか、庁舎のホールなどで100人規模の計画が並びます。いずれも人数を制限する、密を避けるなどコロナ対策を講じるとしています。
実施計画がある自治体でも、「コロナの感染状況を見つつ慎重に判断したい」「都の判断を待って考えたい」など今後、中止も含めて検討しているところが多くあります。
ライブサイトについては全国250カ所以上の開催計画がある一方、埼玉、神奈川、千葉など県段階での中止表明が相ついでいます。
■都内のライブサイト・パブリックビューイング計画
【計画中】
足立区
港区
千代田区
中野区
大田区
中央区
品川区
世田谷区
目黒区
江戸川区
新宿区
豊島区
文京区
葛飾区
渋谷区
北区
八王子市
立川市
府中市
町田市
小金井市
小平市
日野市
国分寺市
狛江市
多摩市
稲城市
西東京市
利島村
【中止】
墨田区
台東区
板橋区
杉並区
荒川区
武蔵野市
三鷹市
青梅市
調布市
(2021年6月17日付「しんぶん赤旗」より)