共産党公約に注目
東京都議選(25日告示、7月4日投票)で、日本共産党が子どもの貧困対策・子育て支援策の柱の一つとして提案している「国民健康保険料(税)の子どもの均等割の無料化」が注目されています。
国保には自営業者や75歳未満の年金生活者、非正規雇用労働者などが加入します。主に中小企業の労働者が加入する全国健康保険協会(協会けんぽ)の保険料と比べると、東京特別区では国保料が倍以上になるなど、あまりに重い負担が各地で大問題になっています。
家族増えるほど
国保料は、所得に応じた所得割、世帯の構成員数に応じた均等割、加入世帯に一律で割り当てられる平等割などの組み合わせで決まります。とりわけ均等割会は、子どもが生まれ家族が増えるほど負担が重くなります。子育て世帯を直撃し、少子化対策にも逆行しています。
通常国会では2022年度から子どもの均等割を半額まで軽減する法律が成立したものの、75歳以上の医療費窓口負担2倍化と抱き合わせのうえ、軽減対象も小学校に入る前までと不十分です。学校に通いだし、お金がかかるようになると途端に均等割が跳ね上がることになります。
東京都のなかでも人口の7割が集中する特別区の均等割は、この間の連続値上げによって20年度には1人当たり年間5万2200円になり、全国トップ水準です。給与年収400万円の4人家族(30代の夫婦、小学生の子ども2人)の場合、保険料は43万1千円。このうち約21万円を均等割が占めます。同じ条件で協会けんぽに加入した場合の保険料は19万7千円と、国保の均等割以下です。
背を向ける与党
日本共産党都議団はこの間、国保の子ども均等割保険料ゼロ円条例を都議会に提案するなど、住民運動とも結んで国保料の引き下げを繰り返し求めてきました。仙台市が18歳末満の均等割を3割減免するなど、子どもの均等割の減免に取り組んでいる自治体は少なくありません。
一方、自民党、公明党、都民ファーストの会は共産党提案の条例案に反対するなど子どもの均等割減免に背を向け、ある自民党都議は「安易に公費・税金で賄えるというのは無責任のそしりを逃れられず、制度を破壊する行為」とまで言い放ちました。
日本共産党都議団を大きくすることが、高すぎる国保料を引き下げるためにも決定的に重要です。日本共産党都謡団は、子どもの貧困対策・子育て支援としてほかに「妊婦健診・出産費用」「保育園の第2子の保育料」「小中学校の給食費」「18歳までの医療費」の無料化や、私立高校の入学金、施設費など授業料以外の負担軽減を進めることも掲げています。
(2021年6月20日付「しんぶん赤旗」より)