日本共産党の吉良よし子議員は21日の参院行政監視委員会で、東京外郭環状道路(外環道)の事業費が当初計画より約1・1兆円も膨らんだ上、陥没事故でさらに費用も増える見込みで、事業として到底「妥当」とはいえなくなっていると中止を迫りました。
昨年9月の事業再評価の時点で、事業費は2兆3500億円に膨らみ、費用に対する便益の比率である費用便益比は1・01と算出されていました。
吉良氏は、「妥当」と評価される「1」からみてもギリギリだが、再評価後の昨年10月以降の陥没事故などで総事業費はさらに膨らみ、費用便益比も悪化しているはずだと指摘。国土交通省の宇野善昌道路局次長は、今回の陥没事故を受けた家屋等への補修、地盤補修への対応、再発防止策の実施は「事業費の増加要因となる可能性がある」と認めました。吉良氏は「事業費は増える一方だ」「工事を続行しようとしていること自体が信じがたい」と中止を求めました。
補償方針について吉良氏が「個別対応も重要だが、地価低下の懸念など地域全体に影響が及んでいる」として地域全体への補償を求めると、同省の大西英男副大臣は「対応の必要性について当該自治体と相談してまいりたい」と答えました。
(2021年6月22日付「しんぶん赤旗」より)
吉良よし子議員の質問はこちらから視聴できます(YouTube共産党公式チャンネル「東京外環道の中止迫る 費用増える一方 2021.6.21」)