追悼式典実行委が要請
関東大震災(1923年)直後に数千人といわれる朝鮮人が虐殺されてから98年になるのを前に、関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式典実行委員会が27日、東京都の小池百合子知事に対し、追悼式典への追悼文を送るよう要請しました。日本共産党の原田あきら都議が同席しました。
1974年以降、毎年9月1日に東京都墨田区の都立横網町公園で開かれる追悼式典では、歴代の知事が追悼文を寄せてきましたが、小池知事は就任翌年の2017年以降、「全ての震災犠牲者を追悼する」と称して、送付を取りやめています。
宮川泰彦実行委員長らは、内閣府中央防災会議の報告書(08年)も虐殺の事実を踏まえ、背景に「民族的な差別意識」などがあったと指摘したことを紹介。歴代知事が「二度と繰り返すことなく」語り継ぐとしてきたにもかかわらず、小池知事が追悼文送付をやめたことは「理解できない」と述べました。
都建設局の担当者は「要請の趣旨は知事と関係部署に伝える」と答えました。
追悼式典は9月1日午前11時開会予定。新型コロナウイルス対策のため、昨年に続いて今年も一般参加は行わず、オンライン配信します。
(「しんぶん赤旗」2021年7月28日付より)