理由語らず
東京都の小池百合子知事は27日の定例記者会見で、関東大震災の朝鮮人虐殺追悼式典(9月1日)に対し歴代知事が送ってきた追悼文を、就任翌(2017年)以降出していない理由について問われ、「理由も昨年述べたことと変わっていない」として、今年も出さない意向を示しました。知事は昨年8月の定例会見でも「毎年送っていない」としただけで、理由は語りませんでした。19年9月の都議会では日本共産党の、とや英津子都議の代表質問に対し、「甚大な災害、それに続くさまざまな事情で亡くなった全ての方々に哀悼の意を表している」としていました。
追悼式典実行委員会の宮川泰彦実行委員長は今月23日、「自然災害の犠牲者と、人の手で命を奪われた犠牲者をひとくくりにするもの。小池知事は朝鮮人虐殺という歴史的事実に向き合わないのか」と都に抗議しています。
小池知事はまた、都教育委員の多数が反対したにもかかわらず、パラリピックの学校連携観戦を実施していることについて問われ、「参加予定を中止した自治体は地域の教育委員の考えが反映したと聞いている」と問題をすり替え、正当化しました。
(「しんぶん赤旗」2021年8月28日付より)