虐殺否定しないで/関東大震災98年 犠牲朝鮮人追悼式典

福手ゆう子、里吉ゆみ両都議が参加

1923年の関東大震災から98年。震災直後、デマにより虐殺された朝鮮人犠牲者を追悼する式典(同実行委員会主催)が1日、東京都墨田区で開かれ、オンラインで中継されました。

実行委員長の宮川泰彦・日朝協会都連合会会長は「絶対に同じ過ちを犯してはならない。悲惨な事実を忘れず伝承するのが今を生きる私たちの責務です」とあいさつしました。

小池百合子知事は歴代知事が送ってきた式典への追悼文を5年連続で中止しました。朝鮮総連都本部の梁春植(リャン・チュンシク)副委員長は「日本政府は虐殺行為の清算も謝罪もしていない。政治的弾圧と迫害、民族的差別が今もなお子孫に引き継がれ、犠牲者の思いを踏みにじるもの」だと政府の姿勢を批判しながら、「震災と虐殺で命を奪われた犠牲者では性質が異なる。知事は虐殺事件から目をそらし否定している」と語りました。

日本共産党の福手ゆう子、里吉ゆみ両都議が参加しました。福手氏は、東京五輪・パラリンピックの演出担当者がユダヤ人の大量虐殺を笑いのネタにしていたなどの人権問題に市民が抗議の声を上げたことに触れ「多くの国民が人権に対し不正義を正していこうとする流れの中で、都知事の姿勢はそれに逆行する」と述べました。

映画監督の山田洋次さん、エッセイストの海老名香葉子さん、作家の中沢けいさん、韓国の市民団体「独立」の追悼メッセージが紹介され、韓国伝統舞踏家の金順子(キム・スンジャ)さんが「鎮魂の舞」を披露しました。

(「しんぶん赤旗」2021年9月1日付より)

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