東京の都心上空を飛行する羽田空港の新ルートの固定化を回避するとして国土交通省が設置した検討会の4回目の会合(8月25日)について、日本共産党の山添拓参院議員は9日、国会内で同省をただしました。
検討会では、導入可能性がある飛行方式として曲線経路を用いるなどの2方式を選定。今後、技術的検証を行うとしました。
山添氏は、現在の豊島・新宿・渋谷各区などの上空を降下するルートを東側にわずかに移動するような場合も「固定化回避」にあたるのかただしました。国交省は「いろいろ選択肢はあり得る。それを含めて今後検討する」と答え、検証に要する期間は「数年というイメージ」と述べました。
山添氏は、コロナ禍のもとで航空需要が減退し新ルート設定の意味が失われ、需要回復もおぼつかないことを示し、「需要見通しについて検討すべきだ」とただしました。
また、都心飛行ルートを最初に打ち出した国交省交通政策審議会の小委員会の中間取りまとめ(2014年)が東京五輪・パラリンピック後の方策として滑走路の増設を示していることについても聞き、同省は「今後の課題と認識している」と答えました。
(「しんぶん赤旗」2021年9月21日付より)