東京外環道の地下工事により東京都調布市の住宅街で陥没や地下空洞が発生した問題で、東日本高速道路(NEXCO東日本)の小畠徹社長らは15日、調布市役所を初めて訪問し、謝罪しました。
小畠氏は冒頭「住民の皆さま方に多大なるご迷惑とご不安を与えてしまい、心よりおわび申し上げます」と発言。
専門家の独自調査で新たに見つかった空洞について、「報道は承知している。これまでの調査に加え、どういった調査を実施していくべきか有識者に相談している」と述べ、調査を検討していることを明らかにしました。
これまで周辺約200軒の家屋補修について、対応完了または対応中の状況にあるとし、その他の損害について「個別に事情を伺い、補償等の対応を進める」と説明。地盤補修工事を行うため、約30軒の住民に対し買い取りや仮移転を要請したと述べました。
住民による工事現場の視察に向けた調整などを進めているとし、「住民の皆さまの不安解消を最優先に取り組み、信頼回復に努める」と話しました。
長友貴樹市長は「住民の生活を脅かすもので、極めて遺憾」だと強調。市は市議会と連名で2度にわたり、国土交通省、東日本・中日本高速道路の3事業者に対し、早急な原因究明や対策を求めてきたとし、「この1年にわたる住民の不安を和らげるため、一人ひとりに寄り添った誠意ある対応を丁寧に行うよう求める」と述べました。