コロナ対応 精神疾患患者受け入れ…
東京都議会公営企業会計決算特別委員会で、日本共産党の里吉ゆみ都議は15日、世田谷区にある都立松沢病院について質問し、都立病院の独立行政法人化の中止を求めました。
里吉氏は、松沢病院が専門性の高い精神科医療を提供しており、他の医療機関では受け入れが難しい精神疾患の患者を受け入れてきたと指摘。独法化はやめてほしいという声が広がっていると述べ、「松沢病院がなかったら、今生きているかわからない」「本当に頼りにしている」などの声を紹介しました。
里吉氏は、昨年度は何人のコロナ患者を受け入れたか質問。西山智之病院経営本部長は「昨年度は(精神疾患の患者を含む)延べ3689人の患者を受け入れた」と答えました。
里吉氏は、松沢病院が他の医療機関や施設に行った支援を質問。西山氏は「松沢病院は、クラスターが発生した医療機関や高齢者施設に、医師や看護師等が感染管理対策について研修を行った」と答弁。「職員がこれまで培ってきた知識やノウハウを活用することで、対応できた」と認めました。
里吉氏は、精神疾患の人が他の病気や骨折した場合の、松沢病院の役割を質問。西山氏は「松沢病院は、精神科疾患による症状があり、一般の整形外科で治療することが困難な精神科身体合併症患者を積極的に受け入れている」と答えました。
里吉氏は、松沢病院が最も不採算な精神科身体合併症医療を積極的に行えるのは、行政的医療を担う都立病院だからだと強調。独自に病院が受け入れ体制を強化していると指摘し、独法化は必要ないと強調しました。
(「しんぶん赤旗」2021年11月17日付より)