山添議員ら同席
JR東海によるリニア中央新幹線(東京・品川―名古屋間)のトンネルが建設される東京都町田市の住民らが19日、工事により想定される住環境への影響などの対応について国会内で、国土交通省に聞き取りました。日本共産党の山添拓参院議員と池川友一都議(同市)、田中美穂市議、大野まこと党町田地区副委員長が同席しました。
町田市では、一部の区間を除いてリニアが大深度地下(地表から40メートル以深)を通過し、市内3カ所に非常口が設置されます。このうち1カ所の非常口が完成し、JR東海が本線トンネルの掘削に着手するための準備を進めています。
「リニア中央新幹線を考える町田の会」の藤井石根(いわね)共同代表は「地上に影響が及ばないことが前提だった東京外環道の大深度地下トンネル工事で、実際に(陥没や地盤沈下などの)事故が起きている。こうした問題に、国としてどう対処するつもりなのか」と指摘しました。
自宅の直下にリニアのトンネルが掘られるという住民は「シールドマシン(掘削機)が動き始めると止まらないのではないか」と危機感を示しました。
山添氏は、ルート直上のボーリング調査が町田市内で2カ所しか実施されていないとして「住宅密集地の地下を掘るために十分な調査ができていない」と指摘。陥没や地盤沈下が発生する危険性について「国交省として問題意識を持っているのか」とただしました。
国交省鉄道局の担当者は「どのようなことが起きたら工事を止めるのか」との問いにも答えず、施工管理の強化などJR東海の説明をくり返しました。
(「しんぶん赤旗」2021年11月20日付より)