日本人14日待機 ■ 空港検疫PCR
日本共産党の宮本徹衆院議員と医師の谷川智行東京都委員会副委員長、藤田りょうこ都議は11月30日、新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の感染が欧州などで急拡大している事態を踏まえ、水際対策の強化などをオンラインで厚生労働省に要請しました。
政府が外国人の入国を原則停止する一方で日本人の入国は国ごとに指定施設の待機期間を0、3、6、10日に分けている点について、宮本氏は「ウイルスは国籍を選んで感染するわけではない。日本人が入国するときもリスクは同じだ」と指摘し、「14日間の指定施設での待機でなければオミクロン株は流入する」とただしました。厚生労働省の担当者は「入国後のフォローアップ(健康状態の確認)は以前よりもきめ細かく厳しく実施している」と述べました。
宮本氏は「(自宅での待機期間中に)連絡が取れない人もいる」と指摘すると、厚労省の担当者は「なかなか100%は難しい」と答えました。厚労省による自宅待機中の電話やアプリなどによる健康連絡への返信率は9割と言います。
空港検疫の検査については、谷川氏が「抗原定量検査で十分という判断か」と質問すると、担当者はPCRに相当する精度があるとして「大量の入国者の検査をする場合、(迅速性のある)抗原定量検査の実施がバランス的にも良い」と述べました。
谷川氏は「感染性の高いオミクロン株は少ないウイルス量で感染する可能性がある」と指摘。「PCR検査にもどすべきではないか」とただしました。担当者は抗原定量検査のメーカーからオミクロン株を検出できると確認したうえで、「検討はしていない」と答えました。宮本氏は「少ないウイルス量でも対応できるよう検査していただきたい」と求めました。
来年1月からコロナ病棟などの空床に対する補助の対象が制限される問題について、谷川氏は「重点医療機関は、病棟を丸ごと確保しておかなければならない。確保料が減らされると対応できない病院が出てくる」と指摘。厚労省の担当者は、「医療機関への確保病床数の要請が減れば、補助の対象となる病院も減少する。重点医療機関になれないところが出てくる可能性はある」と認めました。
(「しんぶん赤旗」2021年12月2日付より)
#水際対策 などについて、宮本徹衆院議員、藤田都議と厚労省から説明を受けまました。詳しくは👇https://t.co/UMhjodDk0O
抗原定量検査をPCR検査に戻す気も、濃厚接触者の認定も広げる気もないこと、コロナ重点医療機関等への空床補償を縮小することなど課題山積です。引き続き対応していきます。 pic.twitter.com/WCkYhRm6fa— 谷川智行 医師・日本共産党中央委員・政策委員会副委員長 (@ttanigawa3) November 30, 2021