「被害者に寄り添い対策を」 都議会一般質問で福手都議 痴漢・盗撮

 8日開かれた都議会本会議の一般質問には、各会派から12人が質問。日本共産党からは福手ゆう子都議が初めて本会議質問に立ち、共産党議員団が11月に行った痴漢・盗撮被害アンケートに寄せられた実態を示し、被害者に寄り添った対策の強化を都に求めました。

 同アンケートは「電車内や駅構内での痴漢」「盗撮」被害をインターネットで調査したもので、10日間で約1200人が回答。「ワンピースのボタンの隙間から指を入れられて太ももを触られた」「スカートの下から女性器に指を入れられた」などの深刻な被害の他、駅や警察対応の改善要望が多数寄せられました。

 福手都議はこうしたアンケートで寄せられた被害や声を紹介。「盗撮被害も痴漢被害も深刻な性犯罪、あってはならない人権侵害だ」と強調。鉄道や駅が女性にとってリスクの高い性犯罪スポットになっているとして、都営交通での実態把握や女性専用車両の拡大、被害者が希望する性別の警察官による対応の徹底、女性の声を反映したポスターの作成などを求めました。
 内藤淳都交通局長は「痴漢や盗撮は犯罪であり、被害に遭われた方の心に一生の傷を負わせることにもなりかねない行為であり、決して許されるものではない」と答弁。

 大石吉彦警視総監は「被害者が望む性別の警察官による対応ができるよう性犯罪捜査を担当する係への女性警官の配置等の取り組みを推進しており、今後も被害者の心情に配慮した取り組みを行っていく」としました。
 福手都議は電車通学の子どもが日常的に被害にさらされていることをあげ、人権教育の充実や相談場所の設置、教職員の研修など、学校での子どもに寄り添った対応を求めました。

都営住宅の増設
 福手都議は、低家賃の賃貸住宅が少ない文京区で、身体状況や所得に応じた住まいが探せない状況があるのに、都営住宅戸数が少なすぎると指摘。住み慣れた地域で住み続けられるよう、建て替え時に戸数を増やすよう求めました。
 榎本雅人住宅政策本部長は「既存ストックを有効に活用しながら、適切に建替事業を行っていく」とのべるにとどめました。

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