参院選多くの人と対話広げ
「正義ある政治を国会トークセッション」-。日本共産党の田村智子副委員長・参院議員と山添拓参院議員・東京選挙区候補が1月30日に東京都豊島区の池袋駅前で行った街頭トークを紹介します。インターネットでも配信されました。最初は自己紹介。
山添 弁護士として原発事故の被害賠償、過労死事件救済などに取り組んできました。一つ一つの事件を解決して被害者の権利を回復する。同時に政治を動かして解決しなければならない問題があると思い、国会を目指し、2016年に参院巒示選挙区から送りだしてもらいました。
田村 10年に国会に送ってもらい、半年後に東日本大震災が起きました。この危機をどう乗り越えるかI。党派の壁を乗り越え政策提言を行いました。差し迫った問題、一致する要求で市民と野党の共闘を進めてきたと感じます。
検査体制つくらせよう
第一テーマはコロナ。
田村 昨年19一月の代表質問で、到来するであろう第6波に備えて、入院患者受け入れの病院だけでなく、医療機関全体への支援を求めました。ところが政府は同じ19一月に検査を行う病院への診療報酬を削ってしまった。医療機関が一番体制を強めなくてはいけない時に、赤字になるように仕向けた。社会保障予算を抑えつけることに血道をあげてきた自公政治が根っこにあります。
山添 本当ですね。保健所などの公衆衛生も削り続けてきました。コロナ発生から2年というのに保健所の体制を強化せずにきた。いま、感染経路不明者の急増で検査がパンクし、検査なしで陽性と診断するとか、診断なしで自宅療養という事態になっている。今は医療機関など検査の重点化が必要ですが、無料で誰でもという検査体制をつくらせよう。
田村 共産党は、おととしのI回目の緊急事態宣言の時から、高齢者施設、保育所などでクラスター感染を起こさないための定期検査、繁華街などでの幅広い検査を政府に求めてきたのに、政府はどれもスルーする。検査を嫌がり続けてきました。政府には】貫してコロナ対応の戦略がない。これまでのコロナ対策の反省がなければ同じ過ちを繰り返すことになります。政府に検査戦力を持たせましょうよ。
世論と結び格差是正へ
第二のテーマは共産党が掲げる「やさしくて強い経済」。
山添 信じがたいことに、いま日本社会には男女の賃金格差を是正するという目標値がない。企業に対しても口金格差是正せよということも義務付けられていない。昨年12月の質問で女性活躍推進法の行動計画を策定している2万7526社のうち、格差是正の目標を政府のデータベースで公表しているのは7社にすぎないことが分かりました。その後の党の追及もあり、岸田首相は1月に企業情報開示へ前向きな答弁をした。世論と結んでI歩一歩こじ開けていくのが共産党の論戦です。
田村 岸田首相は自民総裁選で新しい資本主義を掲げて、小泉改革以降の新自由主義的政策の転換と言ったんです。昨年12月の質問でその中身を問うたんですが、アペノミクスは効果があったとか訳の分からない笞弁なんです。
山添 ほかの野党も質関していますが、みんな首相答弁は訳が分からないと言ってますよね。
田村 いま女性従業員の5割が非正規です。窓口・受付など女性の多い職場の丸ごと非正規化も行われています。非正規を増やした労働法の規制緩和を進め、構造的な賃金格差をつくってきた、もうけ最優先で人に優しくない政治の責任が反省されなければいけません。非正規の人を安定した収入にしなければ生活、消賢が安定しないし経済も冷え込む。人間らしく働ける雇用のルール確立こそが経済を元気にします。
山添 直接賃上げに使えるような助成を中小企業にした上で最認を引き上げることを私たちはずっと提案してきました。岸田首相は、中小企業に支援しても賃上げに使われるかどうか分からないとして、これを否定しました。
田村 中小企業と大企業、地方と都市部、男性と女性の賃金格差を正すのが政治の責任です。政府の ″賃上げ減税″は大企業に恩恵が厚い上に、賃上げになりませんでした。
公正公平を憲法で実現
山添 (掲げている「正義ある政治」について問われて)金持ちがどんどん豊かになって、普通に働く人の賃金が下がっていく。これは不公正です。大株主は税金優遇、もうかれぱもうかるほど税率は低くなって、普通の人にとっては所得が低いほど負担が重くなる。これも不公正です。気候危機では、途上国がより影響を受け、未来に生きる世代がより影謦を受ける。これは正義に反する。ジェンダー不平等もそうです。今、正義ある政治が求められている。その実現を憲法に希望を託して、進めていきます。
田村 去年の総選挙では初めて共産党がかかわる政権交代が問われる選挙になりました。天皇制や自衛隊などで共産党の主張をねじ曲げた攻撃が激しくやられました。これからも出張トークで日本共産党がどういう社会を目指しているか、多くの人と対話を進めていきたいと思います。夏の参院選で共産党が躍進できるかどうか、野党共闘を切り開き政権交代への第2章の扉を開くために頑張ります。
(「しんぶん赤旗」2022年2月5日付より)