参院委参考人質疑
参院行政監視委員会は14日、国と地方の役割分担について参考人質疑をしました。日本共産党の吉良よし子議員は、コロナ禍で保健所業務がひっ迫している背景には、1990年代の地域保健法などにより保健所数が激減したからではないかと指摘。保健所の広域化による弊害について質問しました。
参考人の高橋勝浩東京都稲城市長は、現在の保健所体制について「新型コロナのような新規の感染症により、いかに脆弱(ぜいじゃく)かが明らかになった」と述べ、保健所の広域化によりコロナ感染者の情報が共有できず、自宅療養している人への食料提供もできないと指摘。「熱を出し電話もできない状態の人へ支援の手が届かないことは非常に大きな課題だ」と語りました。
吉良氏は、東京では71カ所から31カ所になり、特に多摩地域の保健所が減らされ地域格差も深刻化しているとして、保健所のあるべき姿について質問。
高橋氏は保健所再編を見直すべきだとし、「元の数に戻してほしいというのは一つの大きな要望だ」と述べました。
(「しんぶん赤旗」2022年2月15日付より)