防衛省は17日の衆院予算委員会分科会で、5年間の防衛費の見積もりなどを定める中期防衛力整備計画(中期防)の現時点での試算を公表し、その見通しだと、防衛省の2023年度予算を組めない状況にあることが明らかになりました。宮本徹議員の質問に対する中山泰秀防衛副大臣の答弁。
防衛省は、中期防での19~23年度の5年間の予算は18年度価格で25兆5千億円を見込んでいました。このうち19~22年度の4年間の予算額は21兆7669億円となり、23年度分となる残額は3兆7331億円だとしています。
宮本氏は、防衛省が毎年計上する人件費と食料費が2兆1千億円で、すでに契約済みの防衛装備品の23年度分の後年度負担額は2兆7082億円だと指摘。「この二つだけでも4兆8000億円。残額が3兆7331億円ではそもそも防衛省の予算が組めない」と述べました。さらに宮本氏は、政府が中期防を4年で解消し、新たな中期防で予算の枠を作ろうとしていることを厳しく批判。「財政規律が全くない」と主張しました。
(「しんぶん赤旗」2022年2月20日付より)