日本共産党の宮本徹議員は21日の衆院予算委員会で、物価高が国民生活に大きな影響を与えるもと「4月からの年金削減をやめて、据え置くべきだ。政治決断を」と岸田文雄首相に迫りました。
宮本氏は、原油だけでなくパンや冷凍食品なども値上げラッシュで、電気・ガス代や生鮮食品も1年前に比べ1割以上値上がりしていると指摘。日銀の2022年度の消費者物価の見通しは1・1%増の一方、4月からの年金は0・4%減となり、実質1・5%減だと告発しました。
総務省統計の、70歳以上の消費者の生活実態に見合った消費者物価が上がり続けていることも示し、年金削減をやめ、据え置く政治決断を求めました。
岸田首相は、物価高が「高齢者の生活にも影響が出る課題」と認めながら、年金削減は前年の物価や賃金のマイナスを反映したものだとして、将来世代の負担が過重になることを避ける仕組みだと述べるだけでした。
宮本氏は、足元で物価が上がっている状況を踏まえ、年金の据え置きを重ねて要求。財布のひもが緩まない原因として「年金への不安」を上げた予算委公聴会での公述人の発言を示し、「将来世代や、首相がいう『成長と分配の好循環』を考えても年金水準を低下させる仕組み自体を改めるべきだ」と求めました。
(「しんぶん赤旗」2022年2月22日付より)